必見サイト&ページ |
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★ 産廃物&盗作屋 田口ランディについて |
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これは田口ランディの盗作疑惑に関する雑談の抜粋ログ。雑談は前後の項と関係するものもあるので一部は過去ログにも残してある(基本的に同文)。
● 『モザイク』と『アンテナ』は本人が著作権侵害を認め絶版となった。田口ランディの盗作はすでに“疑惑”ではない。しかしこれは氷山の一角。未解決の盗作疑惑が多数残っており(02年4月の2度目の盗作報道以後も増え続けている)、ネット上での盗作追及&検証作業はまだ続いている。よって当ページのタイトルは「盗作疑惑」のままにしてある。 ● このページは新しいものを下に追加する形になっている。 | |||||||
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盗作疑惑とは無関係の雑文 → 「渡辺真理」を検索して田口ランディを知る (2000-06-20)
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2001-05-28 田口ランディ盗作疑惑 |
田口ランディの盗作疑惑がネットで取り沙汰されている。物見高いは人の常、ってか私の悪癖。ここ数日ワッチしている。田口ランディの書いたものはネット掲載のコラムや日記しか読んだことがない(問題の小説は読んでいない)。パクリ元とされている藤森直子の『Fuckin' Blue Film』も未読、よって疑惑に関しては判断不能。 単行本『Fuckn' Blue Film』は未読だが、その元となった同名のWEB日記は1年ほど前読んだことがある。赤裸々な内容や文章の冴えもさることながら、当時進行中だった美少女ゲームの企画と通底する記述があったために強く印象に残っている。 岡崎京子からの盗作疑惑も指摘されている。まだ無名の藤森直子はさておき、こちらの方はかなりヤバイかも。“カリスマ”という言葉は今では乱発されているが、誇大宣伝的カリスマ・ブームが起こる以前から岡崎京子はカリスマと呼ばれ、熱狂的な愛読者・支持者を獲得していたからなあ。 ネットからブレイクした田口ランディが、ネットを震源とするこの疑惑騒動に今後どういう反応をするのか、興味深い。もっとも、騒動が拡大するか沈静するかは、田口ランディ本人の態度ではなく、ネット以外のメディアの対応次第(この騒動を取り上げるか否か)だろうが。
・ E-Magazine バックナンバー[cybazzi] 注記(1)「サイバッチ!」は露悪的に罵詈雑言を書き連ねるメールマガジンなので、下品なモノが嫌いな人は読まないのが吉。ガセネタあり、要注意。 (2)騒動の中心である掲示板サイト(サイバッチ!曰く、「悪の巣窟・2ちゃんねる」)は複数の板で複数のスレッドが立てられているが、芋づる式に辿れるので1箇所のみリンクしておく。下品・ガセに関してはサイバッチ!の同類。 (3)藤森直子のサイト NAO's Blue Film は一部アダルトなコンテンツを含むのでリンクは省略(ジオシティーズの規約に抵触するため)。 追記(2002-02-19)
2002年2月16日、別件だが、田口ランディが他人の著作の記述を無断使用していたことを認め謝罪&書き直しとの報道あり。(参照→ 02年2月19日の雑談) 追記2(2002-04-02) 4月1日、田口ランディが他人の著作物の無断使用を認め、報告文を版元(幻冬舎)のホームページに掲載して謝罪、幻冬舎は問題の単行本2冊を絶版とし改訂して文庫化するとの報道あり。 被害者である藤森直子の名は報じられていない。(参照→ 02年4月2日の雑談) |
2002-02-19 「モザイク」盗作報道 |
・ 田口ランディさん、解説本から無断使用 謝罪し書き直し (2/16、朝日新聞) 藤森直子のサイト「NAO's Blue Film」は一部アダルトなコンテンツを含むのでリンクは省略(ジオシティーズの規約に抵触する可能性があるため)。 (この項、20日アップロード) 追記(2002-04-02)
4月1日、田口ランディが他人の著作物の無断使用を認め、報告文を版元(幻冬舎)のホームページに掲載して謝罪、幻冬舎は問題の単行本2冊を絶版とし改訂して文庫化するとの報道あり。 被害者である藤森直子の名は報じられていない。(参照→ 02年4月2日の雑談) |
2002-02-27 『読者は踊る』 |
取引先からの帰路、本屋に寄る。店舗は広いがビジネス書の占有率が高く、目当ての本は1冊も置いてない。店内を1時間ほど遊泳。文春文庫で復活した佐藤亜紀の『バルタザールの遍歴』の奥付を見るとまだ初版(第1刷)。ちょっと悲しい。通路に面した台に田口ランディの『コンセント』(幻冬舎文庫)が平積みになっているのを見て斎藤美奈子のことを思い出し、『読者は踊る』(文春文庫)を買う。 以前、田口ランディはWEB日記(筑摩書房のサイト)で「斎藤美奈子さん/あんたは私の本を/読まんでいい」と宣言している(一昨年12月16日の日記のタイトル)。よほど斎藤氏の(『アンテナ』に対する)書評が気に入らなかったらしいが、日記には「この人の書評を読むと私は具合が悪くなってしまう」とか「不快で茫然」、「あまり気分が落ち込むので、風呂に入った」、「批評家の愚痴など、気にするだけ無駄」等々、情緒的な言葉が連ねてあるだけ。書評でどんな論評がなされ、それが作家にとってどう不満なのか、具体的なことは何もわからない。件の書評を読んでみたいが、残念ながら『読者は踊る』は98年10月に刊行されたもので田口ランディを取り上げたコラムは収録されていない。 『読者は踊る』を買ったのは、最近友人がWEB日記で誉めていたからでもある。確かに面白いわ、これ。くだけた文体で辛口コラムを書く人という予備知識はあったので、漠然と“書評界のナンシー関”って感じか? と思っていたのだが、当たらずといえども遠からず。文章は柔らかいが中身は硬派。辻仁成や竹内久美子がバッサリやられている。まあこの二人を高く評価するような批評家ならハナから信用できないが。ナンシー関との際立った違いは守備範囲の広さで、文芸作品、理系の啓蒙書、時事ネタがらみの企画本から聖書まで(!)幅広く俎上に載せられている。 あとがきで「巻頭で述べた『踊る読者』とは、あなたや私のような小市民的読者のこと」と謙遜しているがこれはダウトだな。斎藤氏がブームで踊らされている読者とは思えない。というか、巻頭の設問自体が客寄せのジョークである。20の設問に正直に答えて「踊る読者」候補生とも判定されないような人は、そもそも本屋にも図書館にも寄りつかず、読書とは無縁の人生を過ごしているに違いない(笑)。
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田口ランディの日記 (筑摩書房) > 00年12月16日の日記 (この項、28日アップロード、同日リライト) |
2002-03-02 田口ランディ告発さる |
28日から昨日にかけて「田口ランディ盗作疑惑」に新展開あり。 真贋が判明したのは昨1日未明。告発文はE−マガジン「インデプス(サイバッチ!)」に寄せられたもので、メルマガでは匿名で掲載するはずの文書が内部リークで「2ちゃんねる」に流出したものであった(流出の経緯についてインデプス編集長大月隆寛が事情説明&弁明をしているが、確信犯的リークだろう)。 続いて1日早朝にはNiftyの田口ランディ関連の過去ログが「2ちゃんねる」に転載される。内容は、パソ通経験のある者なら何度も目にしたことがあるような“困ったチャンを巡るありふれたトラブル”でしかないが、転載のタイミングが絶妙であった。
小説の盗作疑惑と違い、今回告発されたエッセイの疑惑は判断が難しい。そもそも同じ媒体(MYCOM PC WEB)で連載している他人のコラムのネタをパクったりあてこすりをするなど、常人の行動ではない。にわかには信じがたい。そこへ、田口ランディの人間性に疑問を抱かせるような過去ログの一挙転載。Nifty時代の不行跡はこれまで何度もレポされていたが、伝聞情報と生のログとでは説得力が違う。狙いすました連携ワザか結果的に重なっただけなのかはわからないが、これは強烈な二の矢であった。
本来、“自分語り”のエッセイストだったのに、背伸びをして小説を書いて無自覚に盗作してしまった、というだけならまだ傷も浅い。しかし、自分語りのエッセイさえも他人、それも連載仲間のコラムのネタを剽窃していたとなると、物書きとしては致命傷である。
余談。この件をワッチしていて、田中宇までがときおり非難の対象になっていることにずっと違和感を覚えていた。田口ランディに活動の場を与えたからといって叩くのは悪ノリとしか思えない。しかし、告発文の述懐によれば「エッセイもパクリ」問題に関しては田中宇も重要な関係者の一人だった、ト。……なるほどねぇ、そういうことか。
・ サイバッチ バックナンバー >
インデプス 003号(3/1) |
2002-04-02 田口ランディ盗作問題、謝罪とマスコミ報道 (04-08追記) |
ニュース系サイトを巡回していたら田口ランディ盗作問題に関する報道が。雑感を書きとめておく。
報道は幻冬舎(田口ランディの盗作本の版元)がホームページ上に「改稿のお知らせ(田口ランディ)」(*2)
を掲載したことを受けてのものだが、これについて藤森直子(盗作の被害者)は自身のサイト(告知ページ)で意外な経緯説明をしている。先月27日には、話し合いは「にっちもさっちも」いかなくなってきていると告知されていたが、昨日になって急転直下事態が動いたのは幻冬舎が見切り発車したためらしい。公表された田口ランディの報告文は藤森氏側とは「事実認識が食い違う点」があり、合意に至っていないものなんだとか。田口ランディや幻冬舎が早くコトをおさめたいというのはわかるが、これはいかにも拙速だな。こんなことをしたら 藤森氏の経緯説明と田口ランディの報告文を読み比べると大変興味深い。が、比較せずとも、田口ランディの報告文単品でも充分読み応えがある。設定や描写、表現の酷似ぶりからして、藤森氏の了解が無い以上、問題箇所は単なる「無断引用」(*1)などではなく盗作・剽窃レベルのものということになるが、にもかかわらず…… 「正直なところ、一度も会っていない、インターネット上でしか知りえない人物と他者を通して交渉し、その要求を受け入れて作品を改稿するということには版元は疑問を提示していたし、私自身抵抗もあった。ネット上での著作権の問題はまだはっきりしていないのにそこまでの必要があるのか、というご意見もいただいた」 なーんてすごいことを書いている。面談を拒む藤森氏にあてつけた上、「ネット上での著作権の問題はまだはっきりしていない」なんて珍妙な擁護論まで引き合いに出してくるとは。“ネット出身の作家”が売りだったはずなのに、ねえ。
著作権法を勉強して自らの非に気づいた、版元には反対されたが自分は謝罪したかったので云々と、2月に報道された別件の“無断 田口ランディの報告文や幻冬舎の対応には問題があるが、それはそれとして、今回の報道が契機となって、才能のある人により多く光が当たることになれば良いと思う。
・ <無断引用>田口ランディさんが著書「モザイク」で(4/2、毎日新聞) 「NAO's Blue Film」は一部アダルトなコンテンツを含む。ジオシティーズの規約に抵触する可能性があるためリンクは割愛。「NAO's Blue Film」へは藤森氏の告知ページ、あるいは ヒヨコ舎の ピヨピヨリンク からアクセスできる。 追記
(04-02午後) 引用箇所の脱字を訂正。文章ちょっと修正。
(*1)
2月の報道では「無断使用」という表現が使われていた。記述を訂正。
(04-02夜) (04-02深夜) 幻冬舎のホームページが異様に重い。参照用として 田口ランディ オフィシャル・サイト『コンセント』(Webマガジン幻冬舎内)のリンクを追加しておく。(本家サイトと同文の 「改稿のお知らせ」が掲載されている。) (04-04) ヒヨコ舎のリンクを追加。 (04-05) 幻冬舎のトップページから(「改稿のお知らせ」を含む)告知ページへのリンクが、またPHP版に戻されている。呼び出しているファイルは同じなのでリンクはママとしておく。 (*3) 「こんなことをしたら藤森氏をさらに怒らせるだけなのに 」と書いてしまったが、4月1日の藤森氏の告知の文面に“怒り”は無い。自身の心情にふれた記述は「引用許可をもらえないかという田口さんのお願いには、正直びっくりしたし、とてもさみしい気持ちになった」という一箇所のみ。表明されているのは怒りではなく悲しみだ。田口ランディの報告文につられて迂闊なことを書いてしまった。記述を訂正する。
ジオの規約に配慮して今まで「NAO's Blue Film」へのリンクは自粛していたが、藤森氏の告知ページならノープロブレムだということに遅れ馳せながら気づいた。「NAO's Blue Film」へはこの告知ページからジャンプできる。リンクを追加しておく。 (04-08) 幻冬舎のサイトや 田口ランディ オフィシャル・サイト『コンセント』 から「改稿のお知らせ」が削除された。リンクだけでなくファイル自体も無くなっている。盗作が発覚したので刊行物2点を絶版にするという出版社にとって極めて重大な告知を、わずか1週間で痕跡も残さず消してしまうとは。呆れた。(幻冬舎サイトの告知ページは「改稿のお知らせ」を削除して、期日の過ぎたサイン会のお知らせを残している。) (04-20) 幻冬舎は15日、「改稿のお知らせ」を復活させた。削除&再掲載に関する事情説明は無し。 20日現在、「CONCENT」公式サイトにはまだ掲載されているが、幻冬舎サイトからは再削除されている。 (05-01) 本日午前、「CONCENT」公式サイトの「改稿のお知らせ」も再削除された。 |
2002-04-09 盗作問題、MSNが掲載継続宣言 (10-03訂正追記) |
本日午後、田口ランディのコラムを連載しているMSN ジャーナルが 【読者のみなさまへ】田口ランディさんのコラムについてなる告知文を掲載。 「田口ランディさんの小説「アンテナ」「モザイク」における盗用をめぐる問題について読者の皆様からさまざまなご指摘を受けました。MSNジャーナルに掲載されているのはエッセーで、両作品や小説が掲載されたことはありませんが、ジャーナル編集部では、田口さんが深く反省・謝罪し、先方もそれを受け入れる構えであること、両作品の出版元である幻冬舎のサイトで田口さん自身による説明がなされていること、報道などですでに社会的制裁は受けておられること、などを考え、これまで通り、田口さんがメール配信されているコラムの転載を継続することを決定しました 」 掲載継続の決定自体どうかしているが、それにしてもこの告知の間抜けなこと。エライ人の“鶴の一声”で掲載継続が決まってしまったのかもしれないが、MSNジャーナル編集部には、もうちょっとまともな言い訳をひねり出せる人物はいなかったのかね。みっともない。
あほらしいがこの告知文の間抜けぶりを指摘しておく。
追記(04-10)
テキスト庵の テキスト風聞帳 よりお越しの方へ。 まご氏(まごまご日記)が言及されている「ランディ日記」は→ 田口ランディの日記 (筑摩書房) です。(この日記はボイジャー社のプラグインをインストールしないと読めません。) 訂正(10-03)
筒井康隆が脱退したのは日本ペンクラブではなく日本文芸家協会。記述を訂正した。
協会脱退当時(90年5月)のエッセイを収録した『笑犬樓よりの眺望』(新潮文庫)を読み返してみたのだが「作家の道徳」云々というフレーズはなかった。どこかでこういう趣旨の発言を読んだ記憶があるのだが。私の記憶違いかもしれないが、上の記述はそのままとしておく。 |
2002-04-10 盗作問題、報道への疑問 (04-11追記) | ||||||||||
動きが止まったようなので4月1〜2日のマスコミ報道についての疑問を書いておく。
(1) 2月18日の藤森氏の告知ページには「田口ランディさんの小説『アンテナ』『モザイク』(幻冬舎)と『ファッキンブルーフィルム』(ヒヨコ舎)のあいだで起きている著作権トラブルについては、現在、話し合いの最中です」とある。ところが、「アンテナ」だけでなく「モザイク」にも藤森氏からの剽窃がある点についてはどのマスコミも報じていない(*1)。田口ランディ自身が「説明文」(@幻冬舎)(*2)で、「モザイク」にも問題箇所があることを認めているのに。(「説明文」には「『アンテナ』では藤森さんの日記の文章と同じ表現が使われているし、『モザイク』においても指さし一人称の青年に同様の形容を使っている」とある。)
↑被害者側についての説明(形容)は、田口ランディの「説明文」(@幻冬舎)を下敷きにして書かれているように思える。
読売の記事は、別件については「片山洋次郎著『気ウォッチング』(日本エディタースクール出版部)」と氏名・書名・版元を明記し、藤森氏については「他人の日記」、「知人」と曖昧にしている。なんだこの扱いの違いは?
“田口ランディの小説三部作のすべてに、同一人物(の著作物)からの剽窃がある(らしい)”というこの驚くべき疑惑を、なぜマスコミは検証&報道しないのか? 同じ相手から連続3回パクリ……充分ニュースバリューはあるのに。問題箇所を抜粋した比較対照資料はネットで公開されているから簡単に検証できるのに。
(*2) わずか1週間で削除された田口ランディの「説明文」は 【サイバッチ!】インデプス 007号(4/2)に全文引用されている。(引用というより転載というべきか) (*3) 【サイバッチ!】インデプス 007号(4/2)参照。(バックナンバー)
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産廃物&盗作屋 田口ランディについて (疑惑検証資料&関連リンク) 追記(04-11)
注記(*1) を追加。文章あちこちリライト。
お、あの「NHKニュース速報」が気になってた人は他にもいたんだな。この追記を書き終えて「2ちゃんねる」を覗いてみたらサルベージしてる人がいる(笑)。> 監視スレ Part22[過去ログ](#653) |
2002-04-20 「改稿のお知らせ」(@幻冬舎)が復活(15日)、再削除(??日) |
今月1日に幻冬舎のサイトに掲載され、わずか1週間で削除された「改稿のお知らせ(文責 田口ランディ)」が、15日に再掲載された。1週間で削除し、1週間で復活。幻冬舎、挙動不審である。 この項をアップロードする前に念のためリンク確認してみたら、幻冬舎サイトからまた削除されてやんの。いやはや。「CONCENT」公式サイトの方はまだ残っている。
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2002-05-01 「改稿のお知らせ」再度消滅 /私見 (05-06追記) |
Webマガジン幻冬舎:田口ランディ『CONCENT』の「改稿のお知らせ(文責 田口ランディ)」が本日午前、消滅。(4/1掲載〜4/8削除、4/15再掲載〜5/1再削除)
これで、盗作に関する田口ランディ自身のWEB上での発言(文章)は日記@筑摩書房のみとなった(4/1付のメルマガには幻冬舎サイトに「改稿のお知らせ」を掲載したとの告知があるが、自身の盗作については一言も触れていない)。2月や4月の盗作報道を知らない人、事実関係をよく知らない人が自己弁護と自己憐憫にまみれたあの日記を読んだら、田口ランディは加害者ではなく被害者だと誤解するかもしれないなあ。
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1年前の雑談で初めて田口ランディの盗作疑惑についてふれた時、私は「ネットからブレイクした田口ランディが、ネットを震源とするこの疑惑騒動に今後どういう反応をするのか、興味深い」と書いた。結局、野次馬の期待は肩透かしをくらった。“インターネットの女王”こと田口ランディは、メルマガ(コラム)でもWEB日記でも、疑惑については完全にシカトを決め込んだ。 今年2月にマスコミで盗作(“無断使用”)が報じられるとようやく日記@筑摩書房で言及したが(2/15の日記)、その中身は、編集者からはなんの指摘もなかった、弁護士は問題ないと言っている、でも私は誠意ある対応をするために版元の反対を押し切り相手と話し合って合意した云々の、自己弁護&自己正当化の塊のようなシロモノであった。続いて4月に(ネット上では1年前から指摘されていた)藤森氏からの盗作が報道されて書いた「改稿のお知らせ」と日記@筑摩書房も、まったく同じ。自己弁護をだらだら書きつらねただけの、作家としての覚悟も社会人としての常識もない、しかも責任を他者に転嫁し、被害者にあてつける文言まで含む、実に醜い文章であった。 自己弁護だろうが自己正当化だろうが、どんなに拙く醜い文章だろうが、もしマスコミで報道される前に自前のメディア(メルマガやWEB日記)でそれを発信していたなら、その一点だけは評価できたかもしれない。表沙汰になるまでシカトしつづけ、犯罪事実が報道されてからようやく書いたのがあの数本の駄文では、度し難い。
言い訳の酷さはさておき。 しかし読者ならぬ商業メディアはそれでは通らない。短期間に複数の盗作が発覚したのに“お咎め無し”で発表の場を提供しつづけるなど非常識極まりない。筑摩書房(サイト)やMSNジャーナル(*)は、いつまで恥を晒しつづけるつもりなんだろう。
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産廃物&盗作屋 田口ランディについて (疑惑検証資料&関連リンク) 追記(2002-05-02)
過去ログと重複するので省いたのだが、方針変更。この項にも参照リンクを入れておく。 (05-06) 文章一部リライト。 日をおいて読み返してみて、筑摩書房(のサイト)やMSNジャーナルを「非常識極まりない」と断じながら、はるかに悪質な幻冬舎に言及していないのに気づいた。盗作発覚で絶版にするモノを“改稿”して新たに商品(文庫)として売ろうなんて外道のことは視野の外であった。 ……しかしなあ。盗作箇所を削除し全面改稿したモノ、つまりは“別の作品”を同一書名で出版するなどという破廉恥なことを、ほんとにやっちゃう気なんだろうか幻冬舎は? |
2002-09-28 田口ランディの内容証明 /「アンテナ」映画化? |
田口ランディの盗作が今年2月と4月に立て続けに報道され、小説三部作のうち二作が盗作であることが露見したが、まともな謝罪もせぬまま田口ランディはその後も執筆活動を続けている。MSNジャーナルや筑摩書房、幻冬舎などは盗作作家に発表の場を提供し続け、本の出版を行なっている。 報じられた2件の盗作は氷山の一角で、表沙汰になっていない盗作疑惑はまだ多数ある。2ちゃんねるの田口ランディ監視スレッドでは4月の報道以後も活発な追及活動が続き、とうとう来月下旬には盗作検証本が刊行されることとなった。 せめて1年程度でも執筆や出版を自粛して鳴りをひそめていれば、盗作検証本で追い討ちされるなどというみっともない事態は避けられたかもしれないのに。田口ランディは謝罪も反省もせず無神経な言動を続けていたからなあ、これも自業自得か。 その検証本の執筆者のひとりが身辺に取材をかけたことに対し、田口ランディは編著者の大月隆寛に内容証明を送り付けたんだそうな。詳細はインデプス 017号参照。 ・ インデプス 017号 [内容証明が来たの巻](バックナンバー) * * *
田口ランディの『アンテナ』を原作とする映画が「制作進行中」らしい。オフィスシロウズの公式サイトでそう告知されている。 『アンテナ』は盗作が発覚して絶版となり、“改稿”して文庫化された。いかにも阿漕な商売である。しかし出せば確実に売れるものとも思えない。なぜ幻冬舎がそこまで田口ランディの面倒を見るのか不思議だったのだが……文庫化を強行した理由は、これか。4月に盗作報道された時点では映画化絡みの契約が済んでいて幻冬舎としても退くに退けない状況だったのかも。 しかし、ほんとに作っちゃうのかね。当然、原作は盗作版『アンテナ』ではなく“改稿”された文庫版『アンテナ』に変更されたはずだが、その“改稿”された部分が新たな問題を孕んでいた場合、どうする気だろ? わざわざ地雷原に踏み込むこともなかろうに、物好きな制作会社もあったもんだ。 * * *
最後に良い話を。『アンテナ』のパクリ元である『Fuckin' Blue Film』(藤森直子・ヒヨコ舎)も映画化されるとのこと。 ・ 藤森直子の告知ページ (9/20に『ファッキン』の新しい帯画像あり。「映画化決定」とある。) |
2002-10-16 田口ランディ盗作検証本、今月25日発売 |
『田口ランディ その「盗作=万引き」の研究』(大月隆寛 編著)が今月25日に発売となる。現在、版元の鹿砦社のサイトに詳細な内容紹介(&取材裏話)が掲載されている(鹿砦社通信10月15日号)。 版元を悪名高い(笑)鹿砦社に決めた理由について、大月隆寛が「インデプス 019号」であれこれ書いている。 以上、とりあえずメモ。
・ 鹿砦社 (10-17追記) 帰宅してから雑感を追記するつもりだったのだが ――2ちゃんねるの監視スレッドでは数週間前から田口ランディが盗作検証本の刊行妨害を画策している(版元や流通への圧力など)との噂が流れていたが、これは“ネタ”だと思っていた。「インデプス 019号」を読んで大月隆寛がマジで妨害工作を警戒していたと知って驚いた、等―― 時間をあけたら気が抜けてしまったのでメモ書きのままとしておく。 |
2002-10-18 田口ランディ日記&小説消滅@筑摩書房 (11-07追記) |
筑摩書房のサイトから「田口ランディの日記」が本日削除された。日記終了を宣言した「9月29日の日記」が掲載されたのは今月10日だから、最終更新から約1週間でサイト上から消滅したことになる。 掲載開始から2回で更新が止まり1年近く放置されていたWEB連載小説「Calling」も、本日消滅しているのを確認(トップページからのリンクは今月10日頃には消されていたが、コンテンツ自体は昨日まで残っていた)。 日記と連載小説は消えたが、トップページにはイチオシ扱いで『7days in BALI』の紹介文と表紙写真が掲載され、刊行記念対談(藤原新也×田口ランディ)へのリンクが張られたままとなっている。 盗作検証本の発売が近づき田口ランディと距離を置きたい、しかし先月発売したばかりの『7days in BALI』は今のうちに売れるだけ売っておきたい、ということか。筑摩も悩ましいことだね。自業自得だが。 追記 (10-20)
筑摩書房のルート(www.chikumashobo.co.jp/)が、うまく機能していないような? 以前は大きなロゴのある表紙ページが出て、ロゴをクリックするか15秒放置するとトップページにジャンプするようになっていたが、今は謎の行き止まりページになっている(画像もリンク先ページも not found)。うちのブラウザあるいは環境に問題があるのかもしれないが、私と同じように筑摩書房で行き止まりになる場合は、トップページからアクセスされたし。
(10-21夜) (11-07) 11月7日、筑摩書房サイトの「旬の一冊」が更新。『7days in BALI』の紹介文と表紙写真がトップページから消えた(バックナンバーに移動)。 余談。10月20日前後にルートがおかしくなっていた件は、新連載の甘糟りり子のスタイル新書の表紙ページをルートに誤転送していたためらしい。 |
2002-10-25 盗作検証本(2)〜Amazonランキングで↑ (10-26追記) |
『田口ランディ その「盗作=万引き」の研究』(大月隆寛 編著、鹿砦社)が本日発売。本日発売なのにオンライン書店Amazonでは昨日のうちから売上ランキングの上位に登場し、じりじり順位を上げて日付が変わる頃には20位以内にランクインしてしまった。25日午前02:40現在、13位につけている。 書籍の売上げに占めるオンライン書店の比率やオンライン書店業界におけるAmazonのポジションなどこの方面の事情に疎いので「Amazonで売上13位」ということをどう理解すべきなのかわからないのだが、もしかしたら凄いことなのかも。ちょっとイロモノ的(*)で話題性はあるものの、マスコミでは事前にまったく取り上げられていなかった“盗作作家の研究本”が、発売日当日にいきなり『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(14位)や『ハリー・ポッターと賢者の石 』(16位)を抜いて13位に来ているというのは、なにか不思議な現象を目の当たりにしている感あり。 インデプス 020号(10/21)によると、版元の営業以前に書店からの注文が3000部を超えていたとのこと。(2ちゃんねるの監視スレッドには、昨日の時点で4000部近くに達したとの投稿あり。真偽は不明。) 4月の盗作報道以後、2ちゃんねるの監視スレッド以外ではネットでも活字媒体でも目立った動きはなかったが、ずっとコトの成り行き――田口ランディや出版業界がいずれきっちり落とし前をつけるのか、あるいはウヤムヤになってしまうのか――を見守っていた人が、意外に数多くいたということか。 盗作が発覚した後になって“書き下ろし”小説を刊行した筑摩書房、“改稿”された盗作作品を文庫化してしまった幻冬舎、その“改稿”処理された盗作作品を原作とする映画を現在制作中のオフィスシロウズ等々、盗作報道以後も積極的に田口ランディで商売している関係各社が今後どういう対応をするのか、注目である。
・ Amazon.co.jp
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編著者の大月隆寛は本書を称して曰く、「外道なブツ」。(インデプス021号、10/24)
追記
25日午後2時現在、『アルジャーノンに花束を』(7位)を抜いて6位。トップ10入りしたためAmazon和書トップページにも登場している。 ---- * ---- * ---- * ---- 一時は4位(驚)にまで上がったが、午後8時現在は11位に後退。 ---- * ---- * ---- * ----
盗作検証サイトが消滅。アカウント削除されたらしく全コンテンツが消えている。どこか(誰か)の妨害工作なんだろう。暗闘だねえ。怖いですねえぇ。で。早々と ・ 産廃物&盗作屋 田口ランディについて (盗作検証サイト)
(10-26) 本日夕方には60位辺りにまで後退。トップ100以内に留まっているだけでも立派なんだろうな、たぶん。すでに版元では在庫切れになっているが増刷するかどうかは未定、らしい。 短時間とはいえ4位。昨日は良いものを見せてもらった。記念にAmazon和書トップページの画面(和書トップ10の部分)を保存しておく。→ トップ10 10/25午後2時頃 |
2002-10-27 盗作検証本(3)〜購入 |
田口ランディ盗作検証本は28日以降は品切れで入手困難となりそうな気配なので、吉祥寺の本屋へ。弘栄堂(ロンロン)にもブックス・ルーエにも紀伊國屋(東急)にも無い。紀伊國屋では店員に尋ねてみた。端末で確認した結果は「入荷0」。パルコでようやく発見。新刊コーナーに10冊ほど平積みになっていた。大変結構。盗作作家の本を書棚に並べている店での買物は忌避していたのだが、今回は平積みに免じてよしとする。っていうか背に腹はかえられない。ということでパルコで購入。
田口ランディは山崎氏の連載コラムのネタを剽窃しただけでなく、短編小説に山崎氏や氏の親族(をモデルにしたと思われる人物)を登場させ、その性格を醜く描き、さらに親族を作中で殺すという陰湿な攻撃をやらかした、との疑惑がある(*)。ネット上での盗作検証作業の過程で、田口ランディには“盗作被害者を作中に登場させて酷い目にあわせる”という奇妙な性癖があることが指摘され、山崎氏は、被害妄想ではなくやはりあれは自分に対する嫌がらせだったのだと確信することになる。
「インデプス」への寄稿文は「いつかふたりでほんとのことを、ゆっくりと話せる日が来るといいと思います」という言葉で結ばれていたが、本稿は加害者・田口ランディに痛烈な決別の言葉を投げかけ、最後は謎めいた独白で締め括られている。「田口さん、恥を知れ」という激越な言葉の後に置かれたこの独白が、いまだ明かされていない物語を暗示して穏やかな余韻を残している。
続けて高村光枝の稿を読む。ずいぶんと田口ランディに対して甘い。山崎氏の文を読んだ直後だからそう感じたのかもしれないが。高村氏の指摘には同意できる点が多いのだが(田口ランディは、初期のコラムはそれほど悪くはない、など)、今日は感想はパス。
内容とは別に、ちょっと気になったこと。1行目(p.192)の「二〇〇二年」は「二〇〇〇年」の誤記だな、たぶん。それはまあいいとして、よりによって田口ランディの誤字脱字、誤記や出版社の校正の甘さに言及する箇所で「追及」と「追求」が混在している(p.193上段、しかも同一行内で)。困ったもんだ。
“ランディ語”研究や盗作疑惑の(膨大な)文章比較、インパクがらみの検証、盗作とジャーナリズムの考察、田口ランディ本人や関係出版社への突撃取材記、などなど興味深い稿が数々あるが、2段組(一部は3段組)で380ページを超えるとんでもない大著で、とても一息には読めない。全体の感想はいずれ後日。
(*)
モデルを作中で貶めることについて。
柳美里「石に泳ぐ魚」事件の報道や論評では、モデル女性へのプライバシー侵害(容貌や経歴を作中でほぼそのまま描いていること)が焦点になっていて、“作中で自分の人格が歪められていること”もモデル女性に大きな精神的苦痛を与えている点はあまり指摘されていないように思える。 柳美里&新潮社は近く改訂版(“削除版”)を刊行するようだが、容貌や経歴を削除・改訂したとしても作中人物の性格設定が残されているなら、モデル女性には耐え難いものだろう。 モデル女性の訴えは、本稿での山崎マキコの悲痛な告白を連想させる。下に引用(孫引用)しておく。 「初めてこの小説を読んだときの衝撃をA子さんは後に、裁判所に提出した陳述書で次のように語っています。 ・ 柳美里、「石に泳ぐ魚」改訂版出版 (10/26、夕刊フジ) * * *
盗作検証サイトが消滅した件は、アカウント削除ではなくサーバー事故の模様。 (この項、28日アップロード) |
2002-11-03 ブックスいずみ、好プレー |
昨日、吉祥寺のブックスいずみで『田口ランディ その「盗作=万引き」の研究』(鹿砦社)を目撃。田口ランディの最新刊『7days in BALI』の隣に2冊。ナイスだ(笑)。先月27日には弘栄堂、ブックス・ルーエ、紀伊國屋、パルコと大型書店のみを回り、ここはノーチェックだった。店舗規模が小さくても侮ってはいかんということだな。 その盗作検証本、Amazonの売上ランキングでは一時4000位あたりに落ちていたが、本日深夜にはまた400位前後に上がってきている。しぶとい。
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2002-11-10 Yahoo!カテゴリと盗作検証サイト |
新しい田口ランディ盗作検証サイトが、Yahoo!のサイト検索でヒットするようになった。Yahoo!の「田口ランディ」カテゴリにはCONCENT公式サイト(幻冬舎)、盗作検証サイト、ファンサイトの3つが登録されているが、ここのURLも新しい方に張りかえられている。Yahoo!って意外に仕事が早い(笑)。
スタッフが手作業で更新するディレクトリはよし。ロボットの方は? おや? 午前中には5件目にリストされていたのに、深夜には新サイトがリストから消えている(*1)。3件目に上記の「田口ランディ」カテゴリがリストされるので、探す気があればすぐ辿り着けるだろうが。
盗作検証本の発売日から2週間もの間、検証サイトが機能していなかった(*2)のは痛い。あまりにタイミングがナニなので妨害工作かと思っていたのだが実際はサーバーの不調だった模様。
盗作検証本に掲載されたURLのリスト(リンク集)が公開されている。リンクしておく。
(*1)
googleのページ検索では、上位にリストされていたサイトが忽然と消滅する現象が頻繁に起こる(下位に沈むのではなく完全に消える)。たいていは数日〜1週間で復活するが。
(*2)
旧サイトのおかれているprohostingのjoveサーバーは先月末にはアクセス不能状態から復旧していたがサーバーの挙動が怪しく、日本語ページが正常に表示されない。これは現在も改善されていない(jove以外のサーバーでも同じ現象が起きている)。
(*3)
追記(2004-08-16)
この項を書いた02年11月にはYahoo!の検索エンジンはgoogleだったのだが、04年、Yahoo!とgoogleの関係は解消され google.yahoo.co.jp というドメインも消滅した。本文中のリンクは消して下に代替リンクを張っておく。 現在googleで「産廃物&盗作屋 田口ランディについて」を検索すると約64件ヒットし、1、2件目に新アドレスの盗作検証サイトがリストされるようになっている。 Yahoo!Japanで「産廃物&盗作屋 田口ランディについて」を検索すると「登録サイト:1件 ページ:34件」。登録サイトおよびページ検索の1件目は(新アドレスの)盗作検証サイトである。
追記(2004-12-09)
インパクを笑え!へのリンクを張り替えた(サイト移転)。
追記(2013-04-04)
インパクを笑え!が消えたので代替としてインパクを笑え!(archive.org)のリンクを追加した。 |
2002-11-28 映画「コンセント」 |
TV放映された映画「コンセント」を途中から観た。感想→ 11月28日の雑談 |
2002-12-06 「ブログ」と盗作報道 (12-08追記) |
アメリカで「ブログ(blog:Weblogの短縮形)」が流行っているというのを、今年5月に2ちゃんねるの田口ランディ盗作検証スレッド群(*1)をワッチしていて知った。「『ブログ』という新語」を取り上げた「ブログ」の中のうじ虫という朝日新聞に掲載されたコラムが田口ランディの盗作に言及していたため話題になったのである。しかしこのコラムのWEBに関する記述は杜撰で(*2)、ブログの実態もよくわからない。調べる気にもならず、先月日記・個人ニュース系サイト界隈で「ブログ騒動」が起こるまでブログのことは忘れていた。
・ 「ブログ」の中のうじ虫
(朝日新聞「be」、02年5月11日号掲載)
(*1)
たぶん初出は産廃物&盗作屋・田口ランディ監視スレ Part26(一般書籍@2ch掲示板)の#330(5月11日の投稿)。現在このスレッドは参照不能(過去ログのHTML化待ち)。
(*2)
筆者は日米のWEB事情の違いを把握していない。明らかな混同がある。 * * *
「ブログ」の中のうじ虫はブログの理解には役立たなかったが、盗作報道を考える上では資料価値がある。田口ランディに言及している箇所を下に引用しておく。また、注(*1)に書いたように現在当該スレッドは参照できないので、スレッドでの反応も併せて採録しておく(複数の投稿を適宜纏めてある)。
「ただ、無断拝借すると火傷しかねない。電子掲示板に載った他人の日記を自作に無断転載、著作権侵害を認めて謝罪し改稿を約束した作家、田口ランディのように」
……等々。コラムの論旨がねじれているとの指摘もあったが割愛。 4月のマスコミの盗作報道(*4)は加害者側(田口ランディ)の言い分のみに依拠した不可解なものだったが、盗作検証本によると「被害者である著作者の名と著作のタイトルがまともに報じられなかったことなど、過去の記事をひっくり返したかぎりでは一例もない」(*5))とのこと。あれは盗作報道史的にも特異なものだったらしい。
加害者側の言い分に基づく報道は、当然、加害者側に都合よく歪曲された形で事態を受け手に伝える。田口ランディは無名人のWEB日記から“無断引用”した、と誤解している文章もWEBでは散見する。偏った報道による誤解の典型例として、大手全国紙に掲載された「ブログ」の中のうじ虫は貴重な資料となっている。(「電子掲示板に載った〜」と事実誤認を上乗せしているのは筆者自身の責任だが。)
(*3)
参照→ ホテルジャンキーズ掲示板で起きたこと
(*4)
他社の記事はあらかた消えたが毎日の記事はまだ公式サイトに残っている。 記事タイトルにある「無断引用」は用語法としてはおかしいのだが、たぶんこれは田口ランディの「改稿のお知らせ」の言い分(表現)を無批判に流用したもの。 (*5) 「盗作」はいかに報じられてきたか、栗原裕一郎、p.136、『田口ランディ その「盗作=万引き」の研究』、鹿砦社
(*)
追記 (12-08)
「『改稿のお知らせ』@幻冬舎は藤森氏の名前や書名を伏せており」と書いていたが、これは私の要約ミス。藤森氏の名前は明示されている。訂正しておく。 なお、「改稿のお知らせ」には「ヒヨコ舎の大場氏」の名が繰り返し出てくるが、一貫して利害関係のない“親切な仲介者”であるかのように書かれていて、ヒヨコ舎が『Fuckin' Blue Film』の版元であり盗作被害の当事者でもあることは巧妙に伏せられている。
・ ヒヨコ舎 |
2002-12-12 よしもとばななが盗作作家を擁護 |
よしもとばななと田口ランディはフラダンス仲間で、よしもと氏の日記には以前から「ランちゃん」が登場していたのだが、12月2日の日記で田口ランディ盗作検証本に言及。 「ランディさんに関するトンデモ本」、「ただ文を発表して読者がいるというだけで、一介の、中年にならんとしている女性を、何をされたらあんなにひどく言ったり、恨んだりできるのだろう?」、「どんなに遠い嫌いな人のことも私は『極悪盗作作家』というようなふうには書けない」、などと酷評している。 「何をされたら」とは呆れる。検証本に収録されている膨大な盗作疑惑の数々は一切無視か。田口ランディがやらかした山崎マキコのエッセイの連続パクリ&嫌がらせや、藤森直子への仕打ちは見て見ぬふりか。 盗作作家をワッチしていて、よしもとばななのダメっぷりを知ることになった。 ・ よしもとばなな公式サイト > 日記
・ 『田口ランディ その「盗作=万引き」の研究』 (鹿砦社)、
(Amazonのページ) |
2002-12-25 田口ランディの盗作に関するコラム@asahi.com |
田口ランディの盗作を取り上げたコラムが朝日新聞サイトに掲載された。2ちゃんねるの監視スレッドや盗作検証サイト、盗作検証本にも言及している。 検証本の刊行により田口ランディの盗作の正確な実態が知れ渡りはじめたようだ。「この検証本は力作です」と正当な評価がなされていることと併せ、大変喜ばしい。
上記の経緯を踏まえてこのコラムを読むとちょっと面白いことに気づく。替え歌、パロディ、剽窃まがいの翻訳・記事を巡って長めのネタふりをしてからおもむろに本題に入ってゆくのだが、朝日も報じた2月の盗作報道には言及せず、4月の盗作報道の紹介(記事見出しを6本列挙)から話を始めているのである。コラム筆者は朝日の外報部・翻訳畑の人らしいが、記事見出しを書き写す時、「なぜうち(朝日)の記事が無いんだろ?」と疑問に感じなかったのかしらん。 こんな細かい脇道部分で面白がってちゃいかんのだが。いやしかし、あらためて疑問に思う。なんで朝日は4月の盗作報道をスルーしたんだろう。もし検証本の第二弾が出るのならば、ぜひ朝日新聞に突撃取材を敢行してもらいたいものである。 ・ 田口ランディ スカートの中の秘密の生活 (12/25、竹信悦夫の「ワンコイン悦楽堂」) 情報源: 産廃物&盗作屋・田口ランディ監視スレ Part43 (一般書籍@2ch掲示板)
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2003-07-21 part2作成 |
2003年以降分は田口ランディ盗作疑惑(2)に纏め直した。 |
参照リンク |
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