- 例題に「殺して山分け」 小6担任教諭を厳重注意 (6/24、共同)
同町教育委員会によると昨年10月、40代の男性教諭が「7人で銀行強盗をして札束を山分けしたら2束足りません。そこで2人を殺しましたが、それでも2束足りません…札束は何束でしょう」などと黒板に書き出し、児童がノートに書き写した。
変な問題だな。厳密に均等に分配する気があるなら7で割って余った5束をバラし、1枚単位での分配を試みるはずだ。なぜ束をバラさずいきなり人をバラす? それに、強奪金を均等に分配する強盗団なんているのかね? いや、ま、この点にツッコムのはナシか。
この2人、自分の取り分は1束少なくていいから殺さないでくれって言えばよかったのに。そういう機転が利かない(あるいは強欲な)人間だから人生最後の貧乏籤ひくハメになっちゃったのかもしれないが。
で、この問題、答えはパッと(暗算で)頭に浮かんだのだが……算数としての正しい計算方法がわからん(笑)。まあ、いいけど……と放置しかけたのだがどうもすっきりしない。この問題は正解が一つではないような? ちょっとノートに書いていろいろごちゃごちゃやってみた。恥ずかしいので途中は略して結論だけ書くと、答えは
x = (7×5×n)-2 (ただし、nは1以上の整数)
で導かれる。ってことは、正解は33、68、103、……無限個あるじゃん。なんだよ、やっぱり変だよこの問題。
と思いつつ他のニュースを見ていたら。他紙の記事が目に止まった。
- 算数の授業で「銀行強盗」の例使う 宮城の小学校教諭 (6/24、朝日)
〈7人で銀行強盗をした。札束を山分けしようとしたが(束単位で平等に割るには)2束足りない。そこで仲間を2人殺したが、それでも2束足りない。また2人殺したが2束足りない。何束あったでしょう〉。想定した答えの一つは、条件を満たす数のうち最小の103束だったという。
「また2人殺したが」って。仲間殺しすぎ。舞台は榛名山か?
x = (7×5×3×n)-2 (ただし、nは1以上の整数)
103、208、313、……答えが無限個あることに変わりはない。やっぱり問題変。
「想定した答えの一つは、条件を満たす数のうち最小の103束だったという 」ってのは冷血だな。103は素数じゃねえか。問題を作ったこの先生、強盗団が最後の一人になるまで殺し合う状況を頭に思い描いていたのかも。