近況雑談の過去ログ7


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 2000-01-26  「ハッカーは12年前にはいなかった」

 タイトルのセリフは、今夜のニュースステーションでの久米宏の発言。
 番組のシメで、「中央省庁のサーバーがハッキングされた」というニュースと、今夜の特集、12年ぶりのギアナ高地訪問ドキュメントを対比して発した感懐である。

 ネットのあちこちで話題になっているだろうが、むろんこれはオオボケ発言である。12年前にもハッカーはいたし、「ハッカー」という言葉もすでにカタカナ外来語として定着していた。13年前の1987年6月には、『愛すべきハッカー』(須藤慎一著)という本(*)がナツメ社から出版されている。 書名に「ハッカー」という言葉を含む翻訳書なら、もっと前から出ていたと記憶している。
 昔のパソコン雑誌を押入れから引っ張り出すのは面倒なんで例は挙げないが、そもそも「ハッカー」って言葉は日本で8ビットパソコンが出始めた頃(約20年前)よりも前、パソコンがこの世に登場するずっと前(コンピュータといえば大型計算機やミニコンを意味した時代)からあった言葉ではなかったか? この辺り、記憶が曖昧なんだが。

 久米宏の言わんとしたことは、「12年前にはインターネットは存在せず、中央省庁のホームページがハッキングされることもなく、ニュース番組でハッカーが話題になることもなかった」ということなんだろう。ここ数日のニュースネタはあくまで「インターネット」を巡るものなのでこれはこれでいいんだけど、厳密に言うなら、(通信回線などを利用した外部からの不正侵入という意味での)ハッキングは、アメリカはもちろん、ネット後進国の日本でもインターネットの誕生以前からあった。

 ニュースステーションに「都内某所」から中継生出演した「自称・元ハッカー」氏については、今ごろネットのあちこちで久米宏以上にボロクソに言われているに違いない。(^^;)
 大体、本物のハッカーなら、元だろうが現役だろうが、久米宏を含めて番組制作側が「ファイアウォール」の意味(実体)を勘違いして使っているのにそれを指摘しないなんておかしい。学者やハッカーのようなヲタク族というのは相手が素人であっても容赦せず、間違いを指摘してウンチクを傾けるものである。

 しっかし、ハッキングされた省庁(科学技術庁、総務庁、その他)のサーバーにはファイアーウォールが無かったって……本当だとすると、セキュリティーが甘いとかいう以前の問題だな。もしかすると、公開されているサーバー上には消されては困る、外部に漏れては困る類いのデータはハナから一切置いてなかったのでノーガードだった、ってことかもしれないが。

 (*) 読み返していたら日本のマスコミにおける「ハッカー」の初出にふれる記述があったので引用しておく。

 「日本でハッカーという言葉が話題になりはじめたのは一九八四年からである。ちょうど電電公社がNTTになろうとする直前で、通信の自由化の波が近づいていたころである。はじめてハッカーという言葉がマスコミに登場したのは、これよりも三年ほど前の一九八一年だったのではないかと思う。(以下略)」
【引用出典】:『愛すべきハッカー』、須藤慎一、p.15、ナツメ社


 2000-01-26  ロクスケ

 うちの長男の名はロクスケという。6番目に生まれた子だが、上の子5匹がメスだったわけではない。いなくなったらすぐ忘れてしまえるように、私はなるべく名を付けない。こいつは、2カ月以上育った初めての子なので命名した。

 母親は三毛だったが、父親が長毛種らしくパンダ柄のムクムク、顔はペルシャ系のヘチャムクレ、短いシッポは根元から真横に曲がって「@」状に渦を巻いており、毛が長いためウサギのようなボンボン状態。

 兄弟が夭折したため私が遊び相手となった。猫マンガの大ヒット作「What's Michael ?」に、犬と棒投げ遊びをしている人を見てその真似をする猫好きのエピソードがあった。「さあマイケル、取ってこい!」と棒を投げても猫は無関心で、あくびをして歩き去ってしまう。猫の個人主義をよく表わした逸話だが、うちのロクスケはこの棒投げ遊びが大好きだった。投げていたのは棒ではなく、私がゲーセンで取ってきた小ぶりのミカンほどの大きさのクマのマスコット。仕事をしていると膝にクマを落とす。寝ていると顔の上にクマを落とす。「投げて。遊ぼう」という催促である。

 幼児の頃は扁平顔のヘチャだったがやがて長いたてがみを持つ美少年に成長した。が、自分で毛をむしる悪癖があり、大人になる頃にはたてがみはほとんど無くなってしまった。シッポも成長するにつれて巻きがゆるくなり、毛もどんどんむしってしまって老人侍の髷のようなみすぼらしいありさまとなった。

 うちでは数十匹の猫が生まれたが、オモチャで遊んでいると興奮して持っていってしまうヤツばかりで、ロクスケのように、遠くに投げた物をくわえてダッシュで戻ってきて「もう一回投げて!」と私に返すような、2人遊び志向のヤツは二度と現われていない。

 鶏肉が大好物だった。



 2000-01-25  ピンボケ・差別・顰蹙・技あり

 オウム真理教(アレフと改称)の"金庫番"野田幹部が暴行容疑で昨日逮捕された。CX夕方のニュースで黒岩キャスターは、ニュース本文に先立ち「電撃逮捕!」と前口上をぶっていたが……逮捕事由となった銀行員への「暴行」(恐喝発言)は19日。5日も経ってるのに、なにが「電撃」なんだか。センセーショナル志向の度が過ぎてピンボケ発言と化している。
 CXは、夕方のニュース枠でも雰囲気盛り上げ効果音やBGM、ハデな煽りナレーションを入れまくるワイドショー流儀の演出をしている。一出演者としては制作方針に乗らざるをえない面があるにしても、ピンボケなキャッチ原稿を渡されたら修正した上で発言すればいいのに。キャスターは、原稿を正確に読むのが仕事のアナウンサーではないんだから。もっともこのピンボケな前口上、黒岩キャスター本人が考えたものなのかもしれないが(笑)。

 先週、自民党・森幹事長のエイズ差別発言が報じられた。講演会での苦労話で出た「新人の頃は選挙で苦労した。挨拶に言ってもまるで『エイズが来た!』という感じでピシャリと戸を閉められてしまって(笑)」云々というもの。自民党大物政治家の暴言としては、中曽根の「アメリカ人は知的水準が低い」や渡辺ミッチーの「黒人はアッケラカーのカー」に匹敵する、というかそれらよりずっと悪質な差別発言だと思うが、これといった追及を受けることもなくうやむやのまま忘却の彼方へ、となりそうだ。続報が全然ない。

 同じく先週、吉野川可動堰建設の賛否を問う住民投票について、中山建設相が「住民投票は民主主義の誤作動」発言。こちらへの風当たりは強く(当たり前。政治家が民主主義の根本を公然と否定したんだからね)、しきりに弁明していたようだが、昨日、投票結果が出た直後(反対票が90%以上)には一転して、「投票は神の啓示」(だから無視はできない)だと。君子は豹変すといえど、誤作動が数日後には神の啓示とは……君子というよりただの厚顔無恥だな。

 その中山建設相が昨日、ニュースステーションに生出演。いや、しゃべるしゃべる。大熱弁。久しぶりに非常に面白いTVを見た、って感じ。
 夕方のニュースで「神の啓示」発言が報じられていたので、投票結果をふまえて豹変したのかと思いきや、建設大臣の本音は「断固、可動堰は作る。住民投票などクソクラエ(©自民党小渕派会長・綿貫議員)」ということらしい。
 嘘を隠そうとすると人は多弁になるというが、相手を邪魔して話をさせないためにも、人はしゃべりまくる。中継で参加した反対派の学者の発言を大声で遮り、学者の反論や久米宏の質問はすべて無視してひたすら一人でしゃべりまくり、であった。
 まあ、そりゃぁそうだろうなあ、なにしろ予算1000億、建設省の意地を通すためというより、利権がでかすぎて、なまじのことでは建設中止なんてできないわな。日本は土建本位主義だからねえ。

 初優勝してニュースステーションに生出演した無双山が、今場所から相撲が変わったきっかけを「女ができた、とか?」と冷やかし半分に聞かれて、「いや、ミレニアムなんで」。
 渡辺真理嬢も「久米さんがこんなふうにいなされるなんて。……うまい!」と賛嘆していたが、実に見事な機転。昨今の安直なネーミング「e−○○」「ミレニアム○○」をおちょくるかのような洒落っ気さえ感じる。ま、これは深読みし過ぎだろうけど。無双山って、力士を引退したらTVのバラエティーでも活躍できそうだなあ。



 2000-01-16  IE4 sp2 をオンライン・インストール

 独立ページとした。 → WWWブラウザ雑感2



 2000-01-10  補足

 下の雑文、なぜ後輩H君をめぐる「世間は狭い」話をライフスペース、サイババ、ライアル・ワトソンなどと一緒くたにして書いているのか、読み直してみると意味不明瞭なので補足しておく。
 H君は学生時代、「超心理学研究会」の会長を務めていた。大学を出てからどういう人生を歩んだのかは知らないが、その筋の研究を続けていたらしく、今ではひとかどのサブカル系論客となっている(らしい)。



 2000-01-09  オカルト、サブカル、ニューエイジ

 昨年末、友人宅で雑談していたら怪獣の話になった。ちょっと腑に落ちないことがあったので帰宅して「映画宝島 怪獣学・入門!」をパラパラ眺めていたら、記事に大学の後輩H君の名前が出てきた。某日、大学時代の友人にその話をすると、WEBにH君のサイトがあると言う。さっそくサーチエンジンで検索。
 そこはすぐ見つかったのだが、検索の過程でH君のサイトが、私が1年以上前から定期チェックしているネット・ウォッチャー系の某サイトからリンクされているのに気づいた。さらに、3年前から定期チェックしているアングラ系の某老舗サイト内に、H君が某誌に発表した原稿が丸々転載されているのを発見(たぶん無断転載)。
 WEBは狭いねぇ。いや、私の世間が狭いのか(笑)。

 昨年11月、事件がらみで「ライフスペース」が世間の注目を集めた時、WEBでもいろいろな反応があった。コピーライターの糸井重里は、「なんでいまごろ、サイババなんだよ?!」という記事を自分のサイトに掲載。中身は、1994年(?)に「月刊PLAY BOY」誌に発表したサイババ訪問記。かなり長めのレポート記事なのでとりあえずダウンロードして、……それきり忘れていた(--;) のを、先ほど読んだ。記事中に、F・カプラやコリン・ウイルソンと同類という扱いでライアル・ワトソンの名が挙がっている。
 ライアル・ワトソン……なんか、最近、この人の名前をどっかで見たナ。このところサブカル系、ニューエイジ系の本を読んだ覚えはないのだが?
 すっきりしないままこの近況雑談を書き始めて、ようやく思い出した。昨年末のテレ朝の「スーパーネイチャー」の著者(監修者)じゃん。>ワトソン君
 1カ月前に自分で書いたことも思い出せないとは情けない。

 ・糸井重里のサイト:→ ほぼ日刊イトイ新聞  なんでいまごろ、サイババなんだよ?!

     (「www.1101.com」でドメインを取得するとは、さすがコピーライター。)



 2000-01-05  2000年 なべて世はこともなし、ってか

 大きな事故は発生しなかったですねえ、2000年問題。
 振り返ると、一般のマスコミは昨年秋頃からにわかに危機説を煽り始めたという感がある。すでに1月の時点で実害も出ているのに(⇒99年1月19日の雑談)、なにをいまさら、とはじめは小ばかにしていたワタシもだんだん感化されたというか、不安になってきて、「何か回避不能の大問題が発見されて、その予防線を張っているのかも?」なんて勘ぐったりしてたんだけど。
 あの年末の大騒ぎはなんだったんだか。(--;)

 カラオケで、初めて、ちょっと歌ったです。歌うというより小声で唸る、という程度のもんだけど。人前で歌うなんて中学2年の音楽のテスト以来。
 小声とはいえスピーカーからは自分の声が出てくる。気持ち悪かった。カセットに録音したりして自分の声を初めて客観的に聞くと誰でもショックを受けるというけど、それの拡大版でございました。



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