TV雑記 1



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 ・2003-01-11:書式を変更(<BR>による強制改行を廃止)。
 ・1998-07-24:97年8月24日の項を2つに分割し、文章に若干手を入れた。


TBS、「トップをねらえ!」を一部カット? (1997-08-24)

 TBSが先週と今週の2回、深夜枠でアニメ「トップをねらえ!」を放送した。
 新作映画の公開直前にTVがシリーズの前作や同じ監督の作品を放送して前景気を煽るのはよくあることだが、「エヴァンゲリオン」の新作はすでに公開されている。この時期になぜ? と疑問に思ったんだが、近日、同作品のLDが再販されるということらしい。いわゆる「エヴァ効果」というやつか。

 「トップをねらえ!」は名作だと思う。でも、やっぱりオタクがオタク向けに作った作品だなあ……なんて思いつつ鑑賞していたのだが、今週の後半分放送中に非常に不愉快な出来事が起こった。

 臨時ニュースのテロップを流すのはいい。第5話と最終話の間に緊急報道番組を割り込ませるのにも文句はない。しかし、その割り込みで時間がおした分を、最終話の冒頭数分をカットして帳尻合わせをするとは、とんでもない暴挙だ。ムカツク。

 臨時ニュースのテロップは「TVの速報性」の象徴だと思う。なんでこんなローカルな、あるいは些末なニュースをさも重大事件であるかのようにわざわざ繰り返しテロップで流すのか? と思わされることがしばしばあるが、あれはTVが自らの特質を誇示しているんだな。どんな重大事件であってもCM中には絶対出ないんだけど。(出来合いのVを流すCFにはテロップは入れられない、なんてのは理由にならん。技術的に不可能ってこたぁないだろう。)

 さて、「トップをねらえ!」放送終了後のTBSは、画面真っ黒音声無し状態が20秒以上続くわ、CBSニュースの放送中にVが出ず、昔懐かしい「ちょっとお待ち下さい」フリップが出っぱなしになるわの事故続きとなった。

 これはやっぱり、アニメファンの憎悪の念波にヤラレタのであろーね。
 ちなみに、ボクも濃〜い念波を赤坂方面に向けてたっぷり送りました。(-_-#)凸


追記 (1997-08-25)

 TBSが最終話の冒頭数分をカットした件については、手元にソフトが無いため確認はできていない。WEB上のアニメ系BBSを探して見て回ったが、空振りであった。どこでも話題になっていない。カットの件どころか、「トップをねらえ!」のTV放映について触れる発言のあるBBSさえみつけられなかった。

 録画したビデオで時間を確認してみたところ、第5話は前半11分、後半16分、最終話は前半6分、後半17分。最終話はタイトルも出なかったし、時間から見ても冒頭数分がカットされていたのはほぼ間違いないと思うが、これはあくまで未確認の憶断である。


朝生テレビのオタキング氏 (1997-08-24)

 前の項で書いたように今週はTBSが「トップをねらえ!」を放送したのだが、その裏ではテレビ朝日が「朝まで生テレビ」をやっていて、それにオタキングこと岡田斗司夫氏が参加していた。

 岡田氏に「朝まで生テレビ」出演の声がかかるというのも「エヴァ効果」の一つなんだろうか? そこら辺の消息はよくわからないが、氏が原作・脚本を担当した「トップをねらえ!」が放送されているちょうどその同じ時間に、TVにはまだそれほど頻繁には出ていないだろう岡田氏が他局で生出演という状況には、なにか奇妙なもの を感じる。ガイナックスが電通のお株を奪ってマスメディア・ジャック計画でも発動したのかしら(笑)。

 岡田氏の書いたものは「週刊SPA!」連載中の「人生取り扱い説明書」の1回分しか読んだことがない。「タイプ別リーダー論」という題だったが、添付されているチャート(SPA!読者には「好評」らしい)に図示する必然性がまったく無いし(レーダーチャートのいかがわしさを笑うためのパロディにしか見えない)、中身も新味が無く、正直言って才気は感じられなかった。いや、性格類型に「王様」「軍人」「学者」などロールプレイング・ゲーム風味の職業をもってきたあたりは「新味が有る」のかな。

 それにしても、各類型に世間的に人物イメージの出来上がっている有名人社長をあてはめてみせるレトリックなども含め、中身はサラリーマン向け啓蒙書の類でさんざ使われてきた「タイプ別性格論&集団行動学(もどき)」でしかない。今売り出し中の若手がなんでまたこんなものを? と首をかしげてしまった。連載途中のもの、しかもその1回分しか読まずにあれこれ言うのもハシタナイことではあるが。

 上で批判めいたことを書いたが、岡田氏は気になる人物の一人ではある。ということで、ライブでどんな発言をするのか、朝までお付き合いすることにしたのだが……風貌、チャチャを入れる呼吸、専門領域外に関する発言内容の浅さなど、パソコン通信のオフライン・ミーティングでよく見かける「ノリの軽い明るいオタク」そのままであった。

 「オタキング」というのは「オタクの王」という意味の造語なんだろう。ならば、オタクではあるがタダのオタクではない、というところを見せてもらえるかと期待していたんだけどな。残念。

 岡田氏に限らず、若手の出席者は私が見た最後の1時間ほどは覇気がなく、オジサン・オバサン連中にいーようにあしらわれていたが、前半で白熱の大議論でもあって、あの時間にはすでに若手陣は揃って消耗し切っていたのであろうか。


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