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2001-02-20 | 作成。 |
2001-02-28 | 2月22日、24日の雑談を追加。 |
2002-04-12 | 1項追加。リンク切れになっていた「赤旗」の記事を志位委員長サイト内で発見。リンク追加。(デッドリンクはそのまま残しておく) |
2002-04-14 | 1項追加。共産党サイトが内部文書(金銭出納帳)の画像を掲載。 |
2002-04-21 | 1項追加。14日のテレ朝「サンプロ」の感想。 |
2001-02-20 官房機密費の内部文書 (ニュースステーション) |
19日のNステの官房機密費特集はずいぶんリキが入っていた。番組が独自入手したという内部文書(「内閣」のロゴ入り)が本物だとすれば、自民党政府の常習的な財政法違反の物的証拠となる。追及の大前提は真贋の判定だが、Nステでは3人のプロに鑑定依頼するという念の入れようであった(清水コメンテーターはさらに別のプロにも依頼したんだとか)。プロ3人(4人)の筆跡鑑定によると、件の文書は当時の首席参事官(現・官房副長官)古川貞二郎氏の書いたものである可能性が極めて高いらしい(鑑定人の一人は同一人物である可能性を82〜95%と鑑定)。まあ、まず本物に間違いあるまい。 清水コメンテーターは件の文書から明らかになった機密費の問題として(1)財政法違反、(2)公金の私的(自民党の党略的)流用、(3)外務省と内閣官邸による組織的・常習的犯罪であることの3点を挙げ、(3)がいちばん問題だと解説。この(3)は無理に付け加えたような感じだなあ。(1)と(2)だけで充分犯罪的、というか明白な犯罪じゃん。(3)は言わずもがなの蛇足のような。それにしても文書内の「自民党外交対策費」「夏季・年末経費」という気取った項目名は笑える。実態は自民党のセンセイたちが外遊する時のお土産代やモチ代(盆暮れに配下にばら撒く金)なのに。お役人用語ってイカス。 特集Vの最後は古川官房副長官への直撃インタビューで、V明けに久米宏は感に堪えぬという様子で「久しぶりにTVカメラってのは恐いと思いましたね。(記者を振り払って)車に乗り込む時の素振り、『すまん、私は嘘をついている』と見抜いてますからねカメラは。恐いなあ」とコメント。そうか? 古川氏の表情・挙動には「すまん」なんて思いはかけらも感じられなかったぞ、私の目には。念のため録画を見直してみたが、挙動は乱暴で表情は怒り・不安・不快感を押し殺す無表情+作り笑いである。この人、「すまん、申し訳ない」なんて全然感じてないぜ、たぶん。 さてしかし。確かにリキの入った特集ではあったのだが、デジャ・ビュである。官房機密費関係の内部文書なるものはずいぶん以前に流出している。今回のは新ネタかと思ったが、特集Vを見ていたら文書の日付を「平成元・5」と紹介している。やっぱりコレ、前に見たことあるよ。雑誌のバックナンバーを探してみた。発見。「噂の真相」98年6月号で取り上げている。記事には、98年3月18日の衆院内閣委員会で共産党の寺前議員が「独自に入手したという内部文書を示しながら、村岡兼造官房長官を質した」、「『平成元、5』の日付があることから、竹下内閣から宇野内閣への政権交代の際に、機密費の『申し送り資料』として官邸の事務方が作成したものだといわれている」などの記述がある。同じモノだな、やっぱり。 3年近く前に雑誌が(というか共産党が)追及した件の後追い報道を「スクープ」と自称するのは、ちょっとどうかと思うなあ。筆跡鑑定と直撃インタビューは見応えのある有意義なものではあったが。
以下余談。
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下の2つの記事参照。日経の記事は98年3月の寺前議員による追及にも言及している。
「内部文書」関連報道
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2001-02-22 官房機密費の内部文書2 |
機密費関連のニュースは連日流れているが、元室長の隠し口座発覚だの国会での茶番問答だのばかり。19日のNステの“スクープ”は政治家や他の大手マスコミからはきれいに無視されている。後追いしたのは赤旗と夕刊フジ(ZAKZAK)ぐらいか。機密費のおこぼれを貰っているマスコミや(共産党を除く)野党が自分で「自分の首を絞める」ような後追い&追及をするわきゃないと思って、あまり丁寧に探さなかったので見落としている可能性大ではあるが。 「後追い」は見つけられなかったが、WEBで検索中に、機密費について「89年に内閣が作成した内部文書」に言及する朝日の記事が人民日報のサイトに転載されているのを発見。ついでにリンクを張っておく。(本来ならasahi.comの元記事にリンクしたいのだが、もう無い。あそこは過去の記事をすぐ消してしまう。読みたきゃ有料データベースを利用しろってか。ヤな感じ。) 「内部文書」関連報道
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2001-02-24 官房機密費の内部文書3 |
念のため、人民日報日文版に転載された1月21日付の朝日の記事を再度探索。やはり無い。朝日の記事は公式サイトから消えてもGoogleのキャッシュに残っていることがあるが、件の記事はキャッシュどころかヒットさえしない。掲載直後に削除されたんだろうか。
その後の動き。22日、古川貞二郎官房副長官が記者会見で「内部文書」の作成を否定。同日、民主・共産が衆院予算委で「内部文書」の件を問題としたが、官邸側は存在を否定。Nステはこれを報じていない(22〜24日)。(他局のニュースが報じたかどうかは未確認。) 1月21日付の朝日の記事を探索する過程で「内閣官房の内部文書」にふれる他社の記事が見つかったので項末でリンクしておく。
内部監査のコンサルティング会社(?)が不祥事発生の構造というページを作成していて、ケーススタディの一つとして外務省幹部外交機密費私的流用事件を取り上げている。参照用にこれもリンクに加えておく。 21日頃、読売オンラインのトップページ・ニュース特集の欄から「機密費流用事件」へのリンクが無くなった。読売的にはイチロー日記の方がニュースバリューがあるらしい。(機密費流用事件コーナーへは特集一覧から辿り着ける。) WEB噂の真相に動き無し。13日で更新が止まっている。23(24)日には「朝まで生テレビ」に岡留編集長が出席してるのに、その告知もせずじまい。 24日早朝、NステWEBのYour voice(視聴者の声)に「スクープ! 官房機密費」が追加された。 「内部文書」関連報道および参照リンク
追記(2002-04-15)
(*) 記事収集は現在も続いているが(現時点の最新記事は02年4月8日)、切り口はあくまで“外務省幹部の不祥事”で、外交機密費から官房機密費への“上納”疑惑関連記事は01年5月が最後。 |
2002-04-12 共産党が内部文書公表 /記事リンク追加(赤旗) |
田中真紀子を追い出し“良い大臣”を後釜に据えてがっちり蓋をしたはずが、また共産党が新ネタを暴露。福田官房長官も苦労が絶えないねえ。 「共産党の志位委員長は12日午後、衆院議員会館で記者会見し、宮沢内閣時代の1991年から92年にかけて、加藤紘一官房長官(当時)が自由裁量で使っていた内閣官房機密費の実態を示す内部文書を入手したと発表した。(以下略) 」 「福田康夫官房長官は12日午後の記者会見で、共産党が宮沢内閣当時の官房機密費会計記録とした文書について『個人的なものでしょう。文書の体裁とかを考えると、公式のものではないと思う』と述べた。長官は『誰が作ったのか、真偽が一切分からない。(共産党は)根拠を示してほしい』と反論した。(以下略)」
・ 志位委員長の国会追及 テレビ朝日系ニュース番組が検証 (2001.2.21)
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2002-04-14 共産党が内部文書公表(2) |
昨日になって共産党サイトに機密費関連記事が掲載され、問題の“内部文書”(金銭出納帳)のコピー画像も公開された。また、昨年2月にNステが報じた(=98年3月に共産党が国会で追及した)“平成元年5月の内部文書”の画像も同時に公開されている。 機密費が自民党政治家だけでなく野党やマスコミ関係者にも流れていることは以前から指摘されていたが、こういう形ではっきり名前が出てしまった衝撃は大きいねえ。野党もマスコミも同じ穴のムジナ、正々堂々追及できる勢力は共産党以外見当たらないのでじきウヤムヤになるだろうが。 それにしても、今回名前の出てしまったジャーナリストや評論家は居心地悪いだろうなあ。政界と一線を画したところで言論活動するのが彼らの建前というか“商品価値”なのに。まあ、政治家を倣って「機密費から出た金とは知らなかった」とでもトボケ通すのだろう。
・ 官房機密費の詳細な使途明るみに [“内部文書”の画像掲載](日本共産党)
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2002-04-21 打ち消しに必死の公明党 |
共産党による機密費“内部文書”公開で名前の出てしまった田原総一郎はこの苦境をどう切り抜けるのか? 14日(日)のテレ朝「サンデープロジェクト」を見物。番組冒頭、“内部文書”のコピーを片手にその内容の詳細さを紹介し、「実はこれには私の名前も出ているんですが」と苦笑しておもむろに背広の内ポケットから件の香典袋を取り出す田原総一郎。これは“内部文書”の信憑性を裏付ける証拠物件のお披露目であり本来ならジャーナリストとして鼻高々に行なう場面なのだが……ただの恥晒しだな。が、田原の態度・口ぶりに危機感や羞恥心は伺えなかった。機密費絡みなのはちょっとまずいが、政治家から香典を貰うことは別に問題無いだろ、という態度であった。出所が機密費であろうが政治家個人の私費であろうが、そもそも受け取るべき筋のものではないと思うぞ。本人はもちろん、実家であろうとも。 この日の「サンプロ」は、機密費に関しては野党・マスコミも同じ穴のムジナ、批判勢力は共産党のみという日本の現状の見事な縮図であった。 それはそれとして、非常に印象的だったのは冬柴公明党幹事長が共産党への憎悪を剥き出しにしていたこと。司会者を挟み与党と野党が向き合う形で討論が行なわれたのだが、共産党の筆坂書記局長代行が発言している間は、冬柴氏は真横や斜め上方の中空を睨み続けていた(=顔を背け、ソッポを向いていた)。ものすごくわかりやすいボディーランゲージ。オレはオマエの言うことなんか聞かん! ってか(笑)。反論する時にはさすがに顔を前に向けていたが。 冬柴氏に関してはもう一つ、福島社民党幹事長に対して叱りつけるような高圧的態度をとっていたのも印象的であった。TVの視聴者の前で公党の幹事長を小娘扱い。イメージ戦略的には大失策だが機密費疑惑は公明党にとって痛撃であり、なりふりかまっていられないということなんだろう。そういえば「共産党が出してきた“内部文書”は以前『赤旗』に掲載されている」と、火消しのタネを出してきたのも公明党だな。そんなに必死にならなくても。熱烈な支持者を除き、大部分の日本国民は公明党が“クリーンな政党”だなんてハナから信じちゃいないと思うのだが。 ・ テレビ朝日系番組 筆坂書記局長代行が主張(4/16、赤旗、日本共産党)
・ 既報報道とそれに対する共産党の会見
共産党が官房機密費に関する内部文書として公表した資料は、同党が1994年の段階で入手し、同党の機関紙「赤旗」で一部を報道していた文書であったことが15日、わかった。公明党の冬柴幹事長が同日、明らかにした。冬柴氏は「官房長官としてではなく、政治家・加藤紘一氏の私的な帳簿ではないか」と見ている。 * 志位委員長の記者会見(4/17、赤旗、官房機密費の詳細な使途) |